【MtFのカミングアウト】親に拒絶されそうならタイミングを重視!

MtFのカミングアウト、親にカミングアウトするとなると「拒絶されそう」「受け入れてくれなさそう」と億劫になってしまいます。

「今まで育ててくれたし悲しませたくはない」と感じる人は、自分が女性として生きることの罪悪感からカミングアウトするのが怖いと感じる人もいるでしょう。

昔、わたしのお母さんはメディアに出るニューハーフさんを見て「あんたはこんなんならんとってや」と言っていました。

そのことがずっと心残りになっていたので、わたしもカミングアウトする時は拒絶されるんじゃないかとすごく恐怖を感じました。

でも親にカミングアウトしなければ、自分の中のモヤモヤは一生晴れません。

受け入れてくれるかはカミングアウトしてみなければわかりませんが、その壁を破り白黒はっきりさせることで、どちらに転んでも自分の思う道に進みやすくなります。

そこで今回はカミングアウトのが受け入れてもらえなかった時の精神的ダメージを減らすために、カミングアウトのタイミングについてお話しします。

MtFであることを親に拒絶されそうならタイミングを重視してみるといい

「拒絶されそう」「受け入れてくれなさそう」
そんなことを考えているとなかなかカミングアウトすることができません。

そこでわたしはもし受け入れてもらえなかった時のことを考えてカミングアウトのタイミングを重視してみるのがいいと思います。

わたしが思うタイミングは以下の通りです。

  • 学校を卒業し、家を出るタイミング
  • 自分が性別移行を始めるタイミング
  • 女性生活に移行してからのタイミング

1.学校を卒業し、家を出るタイミング

主に一人暮らし、ルームシェア、寮など、新しい場所での生活が始まる前のタイミングがあげられます。

このような親元を離れるタイミングであれば、もしカミングアウトして受け入れてもらえなかったとしても親とは離れることになるので、精神的ダメージは受け入れてもらえなかった時とそれ以降の数か月程度に収まります。

わたしは高校を卒業し、親元を離れるタイミングでカミングアウトをしました。

結果的に受け入れてはもらえましたが、受け入れてもらえなかったとしても一人暮らしできるタイミングだったので、精神的ダメージは少なく済んだと思います。

2.自分が性別移行を始めるタイミング

このタイミングは女性ホルモンの投与や女性服を着始めるタイミングですね。

ある意味、決意表明のカミングアウトとも言えますね。

わたしは性別移行前に一緒に住み始めたおばあちゃんにカミングアウトしましたが受け入れてはくれませんでした。

拒絶された人間と拒絶した人間が一緒に住んでいるわけなので、どんどん心の距離は遠くなりました。

わたしのように受け入れてくれないかもしれないし、口を利いてくれなくなるかもしれません。場合によっては「考え直して」と言われる可能性もあります。

でも受け入れてもらえれば応援してくれるかもしれません。

正直、これはハイリスクハイリターンなタイミングなのですが、自分がどれだけ本気なのかを確かめる手段にもなりますし、自分が女性として生きるという覚悟も決まります。

3.女性生活に移行してからのタイミング

このタイミングはすでに性別移行した後のタイミングです。

「カミングアウトしてなかったけど、実は性同一性障害だったの」というような、事後報告でのタイミングですね。

性別移行後であれば、たいていの人はそれ相応の覚悟があってここまでやってきたでしょう。

なので親に受け入れてもらえなかったことがショックだったとしても自分の道を迷わず進み続けることができると思います。

要は自分にとって節目となるタイミングですね。

いろいろなタイミングがありますが一番精神的ダメージをケアできるのは「学校を卒業し、家を出るタイミング」「親元を離れるタイミング」です。

人によって状況は違うと思いますし、焦る必要はありません。

なので自分がカミングアウトできそうな節目のタイミングを狙ってカミングアウトするのがいいと思います。

すぐに治療を始めたいと考える未成年MtFはカミングアウトせざるを得ない

親へのカミングアウトでタイミングだけではどうしようもない事例が一つあります。それがすぐに治療を始めたいと考える未成年MtFのカミングアウトです。

MtFの中には女性ホルモンを早く投与したいと思う人も多くいます。

しかし未成年では親の同意がなければ女性ホルモンを投与することができません。

そのためタイミングに関係なくカミングアウトが必要です。

わたしは女性ホルモンやMtFの知識を得たのが高校3年生の時だったため、前述したように高校を卒業するタイミングでカミングアウトしました。

でも当時、わたしがカミングアウトをした理由はここにあります。

まりな
まりな

未成年だったため親の同意が必要だったんですよね

もちろんここにも「拒絶される可能性」「受け入れてもらえない可能性」があります。

そのため性別移行を始めるタイミングよりさらにハイリスクハイリターンです。

タイミングを選べないのでリスクケアできないのは当然ではありますが、未成年MtFですぐに治療を始めるならこういったリスクがあることも頭に入れておくべきだとわたしは思います。

母親の方が受け入れてもらいやすい

これまで様々なMtFのお話しを聞いてきましたが、中には父親はなかなか受け入れてくれなかったという意見もありました。

女性の方が感情重視の考え方をする場合が多いため物事を受け入れやすかったりします。

そのため母親の方が受け入れてもらいやすい可能性が少し高いんですよね。

わたしの友達の中には最初に母親にカミングアウトし、性転換の日まで父親にはカミングアウトしなかったという人もいました。

その友達の父親はカミングアウト後、「応援する」とはすぐ口にできずに受け入れるまで時間がかかったようなので、その選択もありだと思います。

母親の方が受け入れやすいのがすべての人に当てはまるわけではありませんが、母親から、もしくは母親だけにカミングアウトするのも一つの選択肢です。

カミングアウトしないのも一つのタイミング

ここまでカミングアウトについて話してきましたが「怖いものは怖い」「タイミングなんてとっくに見失った」という人も中にはいるでしょう。

そのためカミングアウトをしないのも一つの選択肢だとわたしは思います。

前述したようにカミングアウトは焦ってするものではありませんし、強制するものでもありません。

現にわたしは父親やおじいちゃんにはカミングアウトしませんでした。

おじいちゃんは亡くなってしまいましたし、お父さんにカミングアウトすることもこの先ないと思っています。

タイミングが見つけられないなら「今は待ってみる」というのも一つのタイミングなのではないでしょうか。

最後に

今回はカミングアウトのタイミングについてお話ししました。

自分が億劫に感じていることを実行するのには勇気がいります。でもそれを乗り越えることは心を強くすることにもつながります。

踏み出すのは難しいかもしれませんが自分のタイミングを見つけてカミングアウトに挑戦してみてください。

それは決意や覚悟いろんな面からあなたを自分の思う道に進みやすくしてくれます。

まりな
まりな

これから自分に降りかかってくる困難を乗り越えやすくする練習と思ったら少しは気持ちが軽くなるかもしれません。

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