2月21日より公開された「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」を観てきました。
懐かしさや太一たち主人公の想いから、いろんな感情がこみ上げてくる素晴らしい作品でした。今回はその感想を考察を添えてお話ししようと思います。
読まれる際はそのことをご理解したうえでお読みください。
「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」を観た感想
デジモンは当時、わたしが小学生の頃にリアルタイムでテレビ放送されていたアニメです。シリーズものとしても多くの作品を残すデジモンですが、その続編ということでかなり楽しみで映画を鑑賞しました。
率直な感想としては、めちゃくちゃよかったです!
至る所に懐かしい要素が散りばめられていて、心がホッとしたりワクワクしたりと、感情も忙しかったです。ちなみにストーリーはかなり王道でした。
ファンにはたまらない映画なのですが、逆に言えばめちゃくちゃファン向けの映画でした。
デジモンを何も知らない方と観に行ったのですが、登場人物の多さなどわかりにくい部分が多かったんじゃないかなと思います。
活躍してないのにチラチラ登場する空や、ラストの太一が光の笛を吹くシーンはファン以外には通じない部分ですよね。
わたしはめちゃくちゃファンなので大興奮なんですけどね!
大人へと成長する太一たちといつまでも変わらないデジモンたち
劇中でアグモンの「太一、大きくなったね」というセリフと、太一の「アグモンは変わらないな」というセリフが印象的でした。「成長すること」に焦点が当てられ物語が進んでいたため、成長していく太一たちも描写されています。
自分の未来を考えながら苦悩する姿は、わたしたちにも共感できる部分ですよね。
エロ本を隠す太一には笑いましたが、大人の階段を登っているんだなぁと思いました。
成長していく太一とは真逆に、アグモンたちは変わらず無邪気で可愛かったです。まじめな話をしている最中にもいつものように談笑する姿は、太一たちとは対照的でした。
戦闘シーンは熱く描き分けも素晴らしかった
戦闘シーンがめちゃくちゃカッコよかったです!
オメガモンもエオスモンも戦い方カッコよすぎですし、新たに登場したアグモンとガブモンの究極体も鳥肌が立ちました。
戦闘での描き分けも素晴らしく、グレイモンが戦う時は重量感を感じ、エンジェモンやエンジェウーモンが戦うシーンは軽やかで動きも素早かったです。
個人的にはパロットモンを捕らえるシーンでの、エンジェウーモンのホーリーアロー連射がすごく印象的でした。
進化シーンは今回少なめ
「デジモンアドベンチャー tri」で演出が一新された進化シーンですが、今作では無印の時に寄せた演出になっていました。
今作は観やすくするためか尺の都合か、従来の進化シーンはアグモンがグレイモン、メタルグレイモンへと進化する時だけでした。
過去のデジモンシリーズに登場したキャラクターも登場
主要キャラの中では、ゲンナイ、ウォレス、テリアモン、ロップモン、メイ、メイクーモンが登場していました。
個人的にはウォレス、テリアモン、ロップモンは特に思入れがあります。
ロップモンは「デジモンアドベンチャー02 デジモンハリケーン上陸!! 超絶進化!!黄金のデジメンタル」に主要キャラとして登場し、戦いの末デジタマに戻ってしまいました。
エンディングで再開したともとれる描写がされていましたが、仲良くしているようでその姿が観れて嬉しかったです。
大阪に住むパートナーデジモンが汚物系
エオスモンが各地で選ばれし子どもたちを襲っている描写で大阪の道頓堀が映っていました。
大阪出身のわたしは「えっ! 大阪映ってるやん!」とちょっと興奮しました。しかしそこに映っているパートナーデジモンはベジーモン、ヌメモンと汚物系デジモンを代表するデジモンばかりでした。
物語では全然重要な部分ではないのですが、「大阪どんなイメージやねん」と笑ってしまいました。
オマージュが多く歴代の映画を思い出した
映画の中には、過去作品のオマージュと思われるシーンが数多く登場していました。
そのオマージュシーンをオマージュ元のシーンとともに紹介したいとていきます。
シーン1:vsパロットモン
デジモン初のアニメ作品である映画版「デジモンアドベンチャー」ではグレイモンがパロットモンと戦うシーンがありました。
つかみ合いの戦いもそのままオマージュされています。
シーン2:デジタルゲート
エオスモンのもとへ行く際、デジタルゲートを通って向かっていました。その際の通路やモニターは「デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲」で光とタケルがディアボロモンのもとへ向かう際のものと同じですね。
またこの時エオスモンのもとへ向かったメンバーは「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」でインフェルモンのもとへ向かったメンバーと同じになっています。
シーン3:エオスモン
シーンというよりは全体を通してですが、エオスモンには「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」で登場したディアボロモンと類似する点が多くみられました。
動くが素早く、ディアボロモンと同じようにグレイモンたちを翻弄していました。のちのシーンでは無数の幻影を作り出していましたが、ディアボロモンが分身したシーンを彷彿させました。
エオスモンが誕生するシーンや光子郎にメールを送るシーンもディアボロモンを彷彿させますよね。
シーン4:光の笛
窮地に立たされた太一は小学生の姿に戻ってしまった光の笛を吹いていました。選ばれし子どもたちの意識を覚まさせ、ともにエオスモンと戦っていましたね。
本編でも映った通り、このシーンは映画版「デジモンアドベンチャー」のオマージュになっています。
ストーリーや設定の考察
モルフォモンのモチーフ
モルフォモンはその姿から、蝶のモルフォチョウをモチーフにしていることがわかります。
実はデジモンは細かいところで蝶が関わっている作品です。
和田光司さんの「Butter-Fly」はデジモンには欠かせない楽曲ですし、今作を含む今までのデジモンシリーズでも、重要なシーンで蝶が飛ぶことが多くありました。
あくまで推測ですが、20周年記念作品として製作された今作だからこそ、モルフォモンは蝶をモチーフにデザインされたのではないでしょうか。
空とピヨモン
戦闘を好まない空は今回一度も戦闘に参加しませんでした。
太一たちが戦うシーンでデジヴァイスを持った空が、「太一たちなら大丈夫」と窓の外見つめているシーンがありましたが、この時の空の持つデジヴァイスは既に機能を失い石化したような状態になっていました。
この状態は、太一とヤマトがアグモンとガブモンとのパートナー関係が解消された時と同じ状態です。
そのため、この時点で空はピヨモンとパートナー関係が解消されていたことがわかりますね。
映画公開前に公開された前日譚では「もう戦いには参加しないことに決めた。わたしは自分の道を行くね。」と言っていましたが、空がみんなより先に大人になったということですね。
ピヨモンがいなくなったのにみんなに相談しなかったのは、一人で抱え込んでしまうことの多い空だからこそかもしれませんね。
02のラストにちゃんとつながっている
デジモンは子どもたちの無限の可能性をエネルギーにするということが明かされました。
大人になるにつれそのエネルギーは弱まり、選ばれし子どもが大人になった時、パートナー関係が解消されパートナーデジモンは消えてしまいます。エンディングでは太一、ヤマト、空以外にも、光子郎、ミミ、丈もそれぞれパートナー関係が解消されているようでした。
ゲンナイはそれを止めることはできないが、「無限の可能性」があれば消えなくて済むかもしれないと言っていました。そしてエンディングで、太一は「人類とデジモンの共生について」をテーマに卒論を書いていました。
太一たちが自分たちの道を進みゲンナイの言う「無限の可能性」が再び生まれたことで、02のエンディングにあった「人類とデジモンが共存する世界」につなげることができたのではないかと感じます。
入場者特典:クリアファイル
入場者特典は一週間ごとに内容が変わり、4種類からランダムでプレゼントされるクリアファイルです。わたしは第2弾から、大輔&ブイモンと伊織&アルマジモンのクリアファイルでした。
まとめ
今回は「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」の感想をお話ししました。
結論、ファンとしてめちゃくちゃ楽しめる作品でした。
皆さんの感想なども教えてもらえると嬉しいです!4月からデジモンアドベンチャーがリメイクされますし、デジモンの楽しみはまだまだ尽きませんね。
デジモンがますます好きになりました!