自分の低い声が嫌で声を高くする手術を考えているけどどんなリスクがあるのか知りたい
成功する人っているの?
実際に声を高くする手術を受けた人の話を聞きたい
この記事ではこういった疑問に答えます。
- わたしが受けた方法「輪状甲状軟骨接近術」とは
- 声を高くする手術のリスク
わたしは実際に輪状甲状軟骨接近術による声を高くする手術を受けました。
そこで今回は輪状甲状軟骨接近術についてと、声を高くする手術のリスクについて解説していきます。
わたしが受けた方法は輪状甲状軟骨接近術
輪状甲状軟骨接近術とは甲状軟骨(声帯のつながった骨)と輪状軟骨(甲状軟骨の下の骨)の間を糸やバンドでつないで引きよせる手術です。これにより声帯を緊張させることで声帯に響く音が高くなり、声が高くなります。
輪ゴムやギターの弦を引っ張って弾くと音が変わるのと同じ原理ですね
全身麻酔による手術であるため眠っている間に手術は終わります。首のしわに沿って手術をするため傷痕はほとんど目立ちません。
他の声を高くする手術に比べて声帯を直接いじらないため、術後短期間であれば元の状態に戻すことができるのも特徴です。
ちなみに術後は作り変えた声帯の形を安定させるため、術後約1週間の間は声を出すことが禁止されます。
声を高くする手術のリスク
声を高くなる手術の一番のリスクは声が出なくなる可能性があるということです。
首には約120個の筋肉があると言われています。それ故に声を高くする手術はかなり繊細な手術です。
声を高くなる手術の体験談を検索した時に成功事例がほとんど上がってこないのも、成功率の低い難しい手術だからこそですよね。
声を高くする手術は成功率20%のハイリスクな手術
技術が発達した今でも成功率はかなり低く、甲状軟骨接近術の場合、成功率は20%と言われています。また失敗の80%の内、40%は声が出なくなってしまいます。
これだけでもリスクの高い手術であることがわかりますね。
ちなみにわたしは手術に失敗しました
失敗はしましたが声は出ているのでまだマシな失敗ですね
「術後短期間であれば元の状態に戻すことができるのも特徴です」と前述しましたが、それは成功した場合の話で、声が出なくなってしまった場合は元に戻せる確証はありません。
また術後の声の高さは元々の声帯の太さにも関係しており、以下のように説明している医師もいます。
声は確実に高くはなりますが、希望通りとはいかない事も屡あります。その理由は弦が太ければいくら緊張を高めてもそんなに高い音は出ないのと同じで、太い声帯の緊張を高めても声を高くするには限度があると言う事です。また声域は少し狭くなりますガ、会話の抑揚には影響ありません。
一色クリニック・京都ボイスサージセンター(声の高さを変える・音声症例)
成功した20%の内、半分は元に戻ってしまう
輪状甲状軟骨接近術による声の手術は、裏声のみでしかしゃべれない状態から徐々に地声を混ぜていき女性と同じ発声方法を身に着けるのが狙いの手術です。
手術成功直後は強制的に裏声でしゃべらされているような感覚になります(実際に声も裏声しか出ません)。
ここから徐々に地声混ぜれるように発声を調節していかなければいけないのですが、裏声での発声の恥ずかしさやのどの違和感から、手術成功者の約半分の人は元の声帯の形で話そうとしてしまいます。
これが成功者の半分が元に戻ってしまう原因です。
ハイリスクハイリターンであることをよく考えて臨んでほしい
声を高くする手術は成功して女性の声になれば人生は大きく好転すると思います。しかしそのリスクは大きく、失敗して声が出なくなると人生は大きく悪変してしまうのです。
100万という大金をかけて失敗したわたしだからこそ強く思うことですが、手術を考えている人は手術以外にできることはないかをもっと考えて臨んでください。
まとめ
今回は輪状甲状軟骨接近術についてと、声を高くする手術のリスクについて解説しました。
生物学上男性であるMtFは声変わり後、女性ホルモン投与や睾丸摘出、性転換を行っても声は変わりません。
わたし自身声にはすごく悩んでいたので手術を受けたい気持ちはすごくわかりますが、人生に大きくかかわるリスクを抱えていることを知ってほしいと思います。
成功しても失敗してもこれからの人生に大きく関わることです
何度も言いますがよく考えて手術受けるか決めてください