睾丸摘出手術って高いの?
病院ってどう選べばいいの?
手術だし注意点とか知りたい
術後の生活がどう変わるかも具体的に教えてほしいな
この記事ではこう言った疑問に答えます。
- 睾丸摘出手術の費用
- 病院の選び方
- 睾丸摘出手術をするための条件
- 睾丸摘出手術の注意点
- 術後の生活の変化
わたし自身、睾丸摘出手術を経験していて、手術前には費用やどうすればできるのかをよく気になって調べていました。
そこで今回は睾丸摘出手術の費用や注意点など、手術をする前に知っておきたいことをまとめたので詳しく解説していきます。
睾丸摘出手術の費用
睾丸摘出手術の相場は10~30万です。
わたしの場合、麻酔代込みでちょうど20万でした。
紹介により安くなる場合があるので、周りに既にやったという方がいれば、病院を紹介してもらうのがおすすめです。
病院の選び方
安全性を考慮して病院は以下の項目を基準に選びたいです。
- 十分なカウンセリングを行っている
- 手術の項目に性同一性障害に関する項目がある
睾丸摘出手術に関連する記事では何度も触れていますが、病院によってはカウンセリングをせずに電話一本で手術を行ってくれる病院も存在します。
年齢によっては薬による副作用を発症してしまう場合もあるそうです。
何事もなく手術を終えるために、十分なカウンセリングの有無は重要視しましょう。
手術の項目に性同一性障害に関する項目があるかは、病院のホームページで確認することができます。
この項目があるということによって、MtFの手術経験があるかどうかがわかります。
アフターケアの充実や問題が発生した時のリスクケアにつながるのでチェックしましょう。
費用の面を含めると、やはり紹介してもらうのが一番かもしれませんね
睾丸摘出手術をするための条件
睾丸摘出手術をするには最低でも以下の条件が必要です。
- 女性ホルモンによるホルモン療法を1年以上続けている
- 性同一性障害の診断書の提出(病院によって必要でない場合もある)
病院によっては条件を満たさなくていい場合もあります。
実際、ニューハーフ業界で働く方のほとんどのMtF当事者の方は、この条件を満たさずに当日のカウンセリングのみで手術を行ったという方も多いです。
しかしこれは女性ホルモンに対して、身体に異常がみられないかの確認でもあるため「女性ホルモンによるホルモン療法を1年以上続けている」という条件は必須ですね。
睾丸摘出手術をするうえでの注意点
睾丸摘出手術をするうえで注意しなくてはいけない点が3つあります。
- 一度行うと二度と元には戻れない
- 手術前後はホルモン投与を最低1週間は止めなくてはいけない
- 麻酔を使用するので食事制限がある
ひとつずつ解説していきます。
1.一度行うと二度と元には戻れない
睾丸摘出手術は睾丸から神経を切り離してしまう手術です。
そのため一度行うと二度と元には戻れなくなります。
睾丸摘出手術によるデメリットは以下の記事で解説しているので、こちらを参考にしてください。
睾丸摘出手術の効果をメリット・デメリット別に詳しく解説2.手術前後はホルモン投与を最低1週間は止めなくてはいけない
手術前後はホルモン投与を最低1週間は止めなくてはいけません。
これはホルモンバランスの変化により体調が崩れるのを避けるためです。
病院によってはホルモン投与の停止を要求しないこともあるようなので、医師の指示に従うのが安全です。
わたしは医師の指示に従わず、手術の1週間前に女性ホルモンを過剰投与(月に2回でいい女性ホルモン注射を週3で投与)しました。
その結果、術後3日間は全身の痛みで動けませんでした。
医師の指示に従わなかったのは、女性ホルモンを投与できない期間で自分の身体から女性ホルモンがなくなるのが怖かったからです。
本来、女性の身体にもティースプーン1杯分しかないと言われている女性ホルモンを3倍も投与したので身体がおかしくなるのは当然ですね。
医師の指示に従うのは当たり前のことですが、こういった不安から行き過ぎた行動を起こしてしまう方が多いのも事実です。
健康被害を減らすためにも医師の指示には従いましょう。
3.麻酔を使用するので食事制限がある
食事制限をするのは、麻酔をちゃんと効かせるためです。
手術経験のある方には常識ですね。
これも医師の指示に従っておけば問題ありません。
ちなみにわたしは手術前日から禁酒・喫煙、手術前日24時からは飲食禁止でした。
術後の生活の変化
睾丸摘出手術をしたことにより、術後はホルモン投与の量が減ります。
睾丸摘出前の女性ホルモン投与は男性ホルモンを抑制する役割もあります。
睾丸摘出により男性ホルモンが分泌されなくなり、抑制する必要がなくなるため、ホルモン投与の量が減るのです。
ホルモン投与は投与量や投与間隔が重要であり、女性ホルモンの効果を得たいがために量を変えないという選択肢はありません。
わたしの友だちには、女性ホルモンの過剰投与で肝臓を壊し入院した方もいます。
術後、ホルモン投与の量は減りますが、適正を守って投与を続けたいですね。
睾丸摘出手術による効果は以下の記事で解説しているのでこちらを参考にしてください。
睾丸摘出手術の効果をメリット・デメリット別に詳しく解説まとめ
今回は睾丸摘出手術の費用、病院の選び方、手術を受ける条件、注意点、術後の生活の変化について解説しました。
これらのことはすべて病院から説明を受けることができます
カウンセリングの際は、逆に質問してみてもいいかもしれませんね
とてもわかりやすくて、勉強になりました。
ありがとうございます。
私が自分の性に違和感を持ち始めてから中年と呼ばれる年齢まで、ずっと男性として生きてきました。
ようやく性転換が公然と認められるようになった近年、「もう若くはないのだから、、、」とあきらめていました。
先生の記事を読んで、する、しないは別として、勇気が湧いてきました。
本当にありがとうございました。
そう言っていただけてこちらも嬉しいです!
違和感を持ちながら生きるのは本当に辛いですよね…
先生だなんてそんな大それた者ではないですが、少しでも勇気を与えることができてよかったです!
こちらこそありがとうございます+°.
私の場合ですが、やはりカウンセリングは不十分でしたね。
術後に飲まされた止血剤が強すぎたのか、脳梗塞を発症しました(経度で済みましたが)やはり、年齢とか、体の状況を十分把握していないと事故につながります。
手術はフツーの方の二倍かかりました。睾丸が癒着しかかっていたらしく、はがすのに時間を要したとのこと。
あと、術後ですが、傷口は一週間ほどできれいにくっつきましたが自然溶融糸使用のためかその後糸の部分から細菌感染し化膿しました。抗生物質で一週間ほどかかりました。抜糸が望ましいですね。
まあ、いいところも有るわけで、ホルモン量は最低レベルに減らしています。
バストは、1サイズアップしましたね。(B→C)
身体への影響が大きい手術にも関わらず、手術される方の身体の状況を十分に把握しようとしないのは悲しいですね。
睾丸の癒着は初めて聞きました。
MtFの方は睾丸摘出手術を希望する方も多いと思うので、これから手術をされる方は何事もなく手術を終えるために、十分なカウンセリングを行ってくれる病院を選んでほしいですね。